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ジャズ初心者が「ジャズバー」にハマった夜

Life Style  
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突然、例えば上司や同僚に「今日ジャズバー行かない?」と言われたら、ちょっと引いてしまうはず。「バー」ですら敷居が高いと感じている人が多くいるなかで、さらにジャズだなんて……。そんな私がたまたま、Spotifyで ジャズのプレイリストを聴いて(確か奏者はフレディ・ハバード)衝撃を受け、CDやレコードだけでは物足りないからと、ジャズバーに行くようになったのだから、自分でも驚いています。初心者だった私が、どうやって常連になって通うようになったのか。そのことについてお話ししたいと思います。

ジャズバー初心者にはハードルが高いが、慣れてくると開拓したくなる

「ジャズバーに通う」。少し大人びて言ってみたけれど、アルトサックスとソプラノサックス、テナーサックスの違いもほとんどよく分かりませんし、トランペットにも歴史があって、頭で理解するのが難しい。音楽的な素養もないため、音が聴き分けられないので、なんの曲を演奏しているのかも分かりません。ロバート・グラスパー? 名前はなんとなく聞いたことあるけど……みたいな感じです。

そんな私が、今や残業終わりにジャズバーに行って、なんとなくキツめのスコッチウイスキーを飲みながら、ゆったりとその音色に触れることに心地よさを覚えているのだから驚きです……! コロナ禍といえどもオープンしているお店は、新宿、渋谷、御茶ノ水など、都内に結構あるので、まずは予約をしてからお店に行くのがおすすめ。ちなみに、ライブのある日にジャズバーに行くと、たとえば「ミュージックチャージ3000円」といったように書かれていますが、これはお酒などとは別に支払うチケット代のようなものです。

初めてジャズの音楽に触れるなら映画もおすすめ

ジャズは即興音楽で、いわゆる「スタンダードナンバー」がスタンダードとしてほとんど機能しないという特殊な音楽。「演奏するグループが変われば(トリオやカルテットやクインテットなどさまざま)音楽も変わる」と、ぐうぜん相席していた初老の男性が言っていて、私はあらためてジャズを理論で知ろうとするのをやめてしまい、ただ純粋にそのステージの音を愉しむようになりました。ちなみに、最近のお気に入りは「si tu vois ma mère」が有名なシドニー・ベシェ。この曲は、オーウェン・ウィルソン主演で話題になった、映画『ミッドナイト・イン・パリ』で使用され、その後もCMなどで流れていたので、知っている人もいらっしゃるのではないでしょうか。

相変わらず私の周りでは「ジャズ=敷居の高いもの」みたいなイメージがあるようで、誘ったとしても来てくれる人はとても少ないので、1人で地道に通っています。ですが、通っていくうちに「浸れる」ということはジャズの大きな魅力だと気づいてきました。そういえば、しばらく前は私もジャズバーには近づきがたいイメージを持っていて、上司に無理やり連れて行かれたことを思い出し、すこしセンチメンタルになったりしています。

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