【女性取締役が語る】女性のキャリアアップに必要な「俯瞰力」
Life Style 2021.12.20 UPDATE
キャリアアップという言葉が良く使われるけど、実際は何をすることを指すのだろう。
よく言われるのは、自分の得意な分野や専門知識・スキルを高めて経歴を高めること。それによって社内で昇進・昇格できる。
もうひとつ、最近はそれまでの経験を活かして転職で新しい仕事にチャレンジすることもキャリアアップのひとつと言われるようになってきたみたい。
私の体験から感じるのは、どちらのキャリアアップにしても欠かせない要素がある。それは自分自身に対する見方や評価の仕方。今回はそんなお話をしてみたいと思う。
キャリアアップに必要なのは「俯瞰力」
キャリアアップを考える時に、“自信過剰”や“自己肯定感が低すぎる”のは最悪の要素だと思っている。
特に女性は自己肯定感が低い、自分を過小評価しがちな人が多いと言われている。自信過剰はやっかいだけど(笑)、せっかく仕事ができるのに、自分に自信がなくて評価を下げてしまうのはもったいない。
仕事で評価されるというのは、自分以外の他人に評価されることなので、自信過剰や自己肯定感が低いことは、自己評価と他人との評価が大きくズレているということになる。
私はこの自己評価と他人からの評価の差をできる限り小さくする能力がキャリアアップには必要だと考えている。これは一言で言えば俯瞰する能力「俯瞰力」を磨くことが大切。
俯瞰力を磨いて自分のスキル・能力が他人から見たら、どの程度のレベルなのかを知る。それが高い・低いとか、良い・悪いとかで一喜一憂しないで、まずは知ること。
自分の立ち位置を知ることができれば、そこから次のアクションを考えることができる様になる。
例えば、自分の中で自信があった仕事でも、会社の中全体で見ればそこそこのレベルだったとする。そこからさらにレベルアップするために学ぶのか、それともその仕事で上を目指すのはやめて、別の仕事に力を入れるのか、そんな判断もできる。
自分の位置を俯瞰して見られるからこそ、選択肢が見えてきて、それぞれにどんなメリットやデメリット、リスクがあるのかが分かってくると思う。
自分で自分の道を選ぶことが大切
さっきも挙げたように、俯瞰力があれば自分の進む道を自分で選ぶことができる。実はこれがキャリアアップをする際の最大のメリットだと思う。
会社で働いていると、実は自分で選べることって少ない。仕事自体もそうだし、配属や異動なんかも基本的には会社の方針で決まることがほとんど。
これはしょうがないことだけど、そんな状況でも、自分のキャリアアップを考える必要がある。その時に俯瞰力があって、自分がどんな道に進みたいか考えることができれば、例えば上司に「こんな仕事がしたい」って言えるし、場合によっては異動願いなども出せる。
それが叶うかはまた別の話だけど、自分で選択肢を持てるということがとても大切だと思う。それが本当に譲れないこだわりであれば、転職という選択肢だって見えてくる。
そんな風に、ちゃんと考えた上で決めた道であれば、その後どんな状況になっても「えっー!?」みたいなことにはならないと思う。自分で決めた道だからこそ、人のせいにせずに、責任をもつことができる。
早い段階でこの自分の道に乗ることがキャリアアップのために最も大切なこと。
結局、自分だけの世界で生きている人、自分しか見えていない人は、会社の中で上を目指したり、生き残ったりしていくのは難しいという現実があると思う。
まとめだけど、まずは俯瞰力で自分の立ち位置を理解した上で、自分がこれからどんなキャリアを積みたいか、自分が進みたい道を決める。
そしてその自分の道を歩むために、仕事でも人間関係でも、周囲に合わせるか合わせないか、振る舞いも決める。これがこれからの“女の働き方”でしょう(笑)
どんな道でも自分で選んだことであれば、粘り強く進んでいけると思う。女性のキャリアアップのために必要な「俯瞰力」を身に着けて、あなただけの「自分の道」をぜひ見つけてね。